目次
・私が持っている困難と弱み。
・貴方だけではありません。
・コモンヒュマニティー(Common Humanity)とは?
・結婚にコモンヒュマニティーを活かすには?
私が持っている困難と弱み。
困難な状況にあるとき、
自分は弱いと思うとき、
間違いや失敗ばかりするとき、
自分だけがダメな人間だと感じることがありませんか?
私はよくあります。
恥ずかしくて自分の悩みを人に知られたくない!
こんな時って、「世界中で自分だけが悩みと困難を抱えている」「皆から自分だけが孤立していて独りぼっちだ」という気持ちになります。
でも、それは本当に自分だけの特別な悩みなのでしょうか?
貴方だけではありません。
自分が困難な状況にあるときは、悩みに取り込まれてしまい、周囲のことに気を回す余裕はありません。
周りの皆は順調で、自分だけが一人悩んでいると感じてしまいます。
・こんな大きな失敗と間違いをしたのは私だけだ。
・自分だけが人とうまくいかない。
・こんな弱い人間は私しかいない。
皆さんも私と同じように思われたことはありませんか?
しかし、落ち着いて考えてみると、世界には70億人もの人がいます。
きっと、そのうち多数の人は何らかの困難を抱えているはずです。
そして、悩み、心配し、自信を無くし、気弱になっているはずです。
冷静に考えれば、これは当たり前のことですね。
70億人のうち、自分だけしか持たない苦悩なんてないでしょうから。
コモンヒュマニティー(Common Humanity)とは?
まずは、ちょっと文学的で哲学的な問いを書きます。
「人間とは一人で存在するものでしょうか?」
そんなことはないですね。
ご飯も服も家も、世界中の誰かが作ってくれたものです。
その意味では、人は人の中で一緒に生活しています。
さて、「コモンヒュマニティー(Common Humanity)」を訳すと、「人類共通」や「共通の人間性」や「人としての共通体験」となります。
この「共通」というのは、良いことや楽しいことだけが皆に共通であるのではなく、同時に悲しさや弱さや辛さも共通しているという意味です。
「マイナスのことは自分だけが抱えている問題であるとはとらえずに、世界中の誰しもが体験するものである」ととらえるのが、「コモンヒュマニティー(Common Humanity)」です。
間違いや失敗をしない人、弱みを持たない人。
こんな完璧で完全な人っていませんね。
逆の言い方をすれば、誰でも悩み失敗をし弱い部分を持っている、不完全な人間なのです。
「人類共通」、「共通の人間性」、「人としての共通体験」という大きな視野に立ってみてください。
「自分と同じような辛さを感じている他者がいて、誰もが辛さと弱みを抱えている」という感覚が湧いてくることと思います。
このような人間観を持つと、自分自身が置かれた困難な立場を特別なものとして考えることがなくなりますでしょう。
同時に、自分自身の苦しみの津波が引いていくことにも気付きますね。
この感覚こそが、「コモンヒュマニティー(Common Humanity)」です。
あなたの苦しみ、あなたの辛さ、あなたの情けなさは、決してあなた一人だけの特別なものではないのです。
一人で悩んでいるとき、遠いどこかの誰かもあなたと同時に苦しんでいることをイメージなさってみてくださいね。
苦しみで何も見えない自分。
そんな自分から一歩引いてみて雲の上から広い世界を眺めてみれば、苦しみも人としての営みの一つであり人類共通のものだと気付きます。
この気付きによって、あなたの苦しみが少しでも緩和されますように。
結婚にコモンヒュマニティーを活かすには?
結婚について考えていますと、「こんなことを考えているの自分一人だけ」のように感じることがありませんか?
・周りの人は確固たる結婚観を持っているのに、自分は迷っているばかりだ。
・失恋すると皆は気持ちを切り替えスッキリしているのに、自分は後悔の日々だ。
・家族のこと、仕事のこと、経済のことを考えて、何を優先したらよいか分からなくなっているのは自分だけだ。
・自分だけが、どこかが欠けている不完全な人間だ。
このような気持ちになったとき、「こんな状況で、こんな気持ちになるのは、人ならば当たり前のこと。だから皆も多かれ少なかれ同じことで悩んでいる」ことを思い浮かべてください。
ちょっと考えてみてください。
あなたは、特別の存在ですか?
違いますよね。
今を皆と同時に生きている存在ですね。
あなたは特別な存在ではなく、皆と一緒に生きている一人ですから、あなただけに特有の悩みなんかありません。
「自分だけではない」。
この感覚を身に付ければ、気持ちが自然と和らいでいくことに気付くことでしょう。