36.じゃんけんで負けて蛍に生まれたの :マインドフルネス・コモンヒューナミティー<セルフコンパッション

36.じゃんけんで負けて蛍に生まれたの :マインドフルネス・コモンヒューナミティー<セルフコンパッション

こんにちは。

 

今回は俳句から感じたことを記します。

 

 

じゃんけんで負けて蛍に生まれたの

 

 

じゃんけんで負けて蛍に生まれたの

 

池田澄子さんの俳句です。

 

「夏井いつき俳句チャンネル(YouTube)」の

【文体と表記①】文語と口語のニュアンスの違いとは?(20201108配信)で知りました。

 

 

スピーチに困ったら、こちらのサイトをヒントに。

→ 昭和オジサンが謎を基に、朝礼スピーチのネタをアドバイス

 

 

最初は、字余りか自由律のように感じました。

ところが数えてみると、ちゃんと(?)音は5・7・5です。

口語に惑わされたのかもしれません。

 

(蛇足ですが、、、)

促音(っ)は1音と数えますが、拗音(ゃ・ゅ・ょ)は数えません。

したがいまして、「じゃんけんで」は5音です。

 

 

この句が面白い点

 

 

この句が面白いのは、次の点にあると思いました。

 

1.じゃんけんという「お遊び」で、何に生まれるかという重大事項が決まったこと。

2.じゃんけんに「勝って」ではなく、「負けて」しまった結果を詠んでいること。

3.他の生き物ではなく、「蛍」に生まれたこと。

4.これから「生まれるの」ではなく、「生まれたの」と現在を詠んでいること。

 

1番と4番は、後でまとめて感想を書かせていただきます。

 

まずは2番と3番から書きます。

 

 

じゃんけんで勝っていたら、何に生まれたのかなあ?

 

蛍について調べました。

寿命は1年。

 

 

水の中で幼虫として10カ月生き、光を放ち乱舞する成虫になってからは1~2週間で亡くなります。

幼虫時代にはタニシなどを食べますが、成虫になると口が退化し水しか飲めません。

幼虫時代に摂った栄養で、成虫の2週間を生き延びます。

 

水しか飲めないから、こんなわらべ歌が出来たのですね。

ほ ほ ほたるこい
あっちのみずは にがいぞ
こっちのみずは あまいぞ

ほたるこい (作曲 小倉朗)

 

他にも、蛍は各作品のモチーフになっていますね。

・唱歌「蛍の光、窓の雪」

・後拾遺和歌集「おともせで思ひにもゆる蛍こそ なく虫よりも哀れなりけれ」

・小説および映画「蛍川」(宮本輝)→ウィキペディア

 

 

さて、じゃんけんで負けたから蛍になったのは、成虫としての華やかな時期が2週間と短いからでしょう。

「きれい!」ともてはやされる期間が、人生の20分の1なんてちょっと可哀そうですね。

 

 

では、じゃんけんで勝っていたら、何に生まれたのでしょうか?

 

サンマなどはいかがでしょうか?

じゃんけんで勝ってサンマに生まれたの

 

 

他には、

じゃんけんで勝ってキリンに生まれたの

じゃんけんで勝って女に生まれたの

じゃんけんで勝ってイルカに生まれたの

じゃんけんで勝って桜に生まれたの

 

勝っても負けても、何に生まれても、私たちは生きていけるんだなあと思いました。

 

 

お遊びで何に生まれるかが決まり、私、蛍に生まれてしまったのです

 

 

じゃんけんの勝ち負けは、偶然ですね。

偶然によって蛍に生まれることが決まりました。

そして、この句は、蛍に生まれる前ではなく、蛍としてこの世にいる時期を詠んでいます。

 

「偶然」と「現在」を詠んでいるということになります。

蛍を擬人化するならば(=実際に詠み手は人間です)、人は偶然生まれ現在に生きています。

この一瞬、この刹那を詠んだのがこの俳句だと思います。

 

今生きていること、

偶然蛍として生まれてきたこと、

このことは、愛おしい感じがしませんでしょうか?

 

 

 

 

マインドフルネスとコモンヒュマニティーとの関連

 

 

蛍に生まれたならば、蛍として今を生きるだけ。

サンマに生まれたら、サンマとして今を生きるだけ。

過去がどうだろうが未来がどうなろうが、今に集中。

今ここを大切に。

これが「マインドフルネス」の発想。

 

蛍もラクダもコスモスも人もクジラも雷鳥も生きている。

じゃんけんに勝って生まれたのか、あるいは負けて生まれたのか分からないけど、生きている。

みんな一緒。

これが「コモンヒューマニティー」の発想。

 

 

同僚はどの句を選んだか?

 

実は、このブログを書く前に同僚二人に質問しました。

池田澄子さんが詠まれた有名な俳句があるけど、どれが本当の句だと思いますか?

1.じゃんけんで負けて蛍に生まれたの

2.じゃんけんで負けてトンボに生まれたの

3.じゃんけんで勝って蛍に生まれたの

4.じゃんけんで勝ってトンボに生まれたの

1~4の中でどれが本物でしょうか?

 

お二人が選んだのは、3番と4番でした。

勝気なお二人でした(?)。

これからは、このお二人には逆らわないことにしますね。

 

 

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36.じゃんけんで負けて蛍に生まれたの

 

 

 

 

 

 

 

 

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