22.大人の願いと、子どもの受け止め方:コモンヒューマニティー

22.大人の願いと、子どもの受け止め方:コモンヒューマニティー

こんにちは。

春の甲子園が始まりましたね。

正式名称は「第91回選抜高校野球大会」。

 

(画像引用:日本高等学校野球連盟

 

入場行進曲は、槇原敬也さんの曲、「どんなときも。」と「世界に一つだけの花」の二曲です。

好きな歌詞とメロディーですので、嬉しいです。

懐メロ好きの方はこちらをクリック
今までの選抜高校野球 入場行進曲一覧(毎日新聞)

 

 

【目次】

 

1.「どんなときも。」と「世界に一つだけの花」

2.「世界に一つだけの花」を願う親が子どもを苦しめてしまう理由

3.大人の願いと、子どもの受け止め方

4.「人間、ちょぼちょぼ」:コモンヒューマニティー

5.「365日の紙飛行機」

6.セルフコンパッションに関する今までの投稿一覧

 

 

1.「どんなときも。」と「世界に一つだけの花」

 

まずは、リンクを貼りました次の歌詞をご覧ください。

・「どんなときも。」

・「世界に一つだけの花」

 

 

 

歌詞の中から特に好き箇所を抜き出してみますね。

 

「どんなときも。」

♪ どんなときも どんなときも

♪ 僕が僕らしくあるために

♪ 「好きなものは好き!」と

♪ 言える気持ち 抱きしめてたい

 

「世界に一つだけの花」

♪ そうさ僕らも

♪ 世界に一つだけの花

♪ 一人一人違う種を持つ

♪ その花を咲かせることに

♪ 一生懸命になればいい

 

二曲からは、こんなメッセージが伝わってきます。

 

人と自分とを比べて自分の無力を嘆くことはない。

自分だけの好きを持っていたらいい。

好きなことに一生懸命であろう。

 

「いいなあ」と感じていました。

ところが・・・・

先日、ある見出しが目に入ってきました。

驚きました。

 

 

2.「世界に一つだけの花」を願う親が子どもを苦しめてしまう理由

 

「DAIAMOND online」がYahooに提供していた3/27(水) 6:00配信の記事の見出しです。

記事のうち、数か所を記しますね。

 

 

 

● 「精一杯やってくれたらそれでいいのよ」の危うさ

新聞の投書欄で、以前、次のようなものを見かけました。
みなさんはどのように感じられるでしょうか。

世界に一つだけの花』の歌詞が好きです。
「一番になれ」と、子どもを育てている親も多いと思いますが、子どもは一人ひとり違うのだから、「精一杯やってくれたらそれでいいのよ」と、声をかけてあげてください。 (60代女性)
(朝日新聞2012年11月11日・朝刊より)

この方は、多くの親が、子どもを叱咤激励しすぎていることを心配して、この投書をされたようです。子どもをがんばらせようと必死になっている親に対して、「もっと温かい視線で」と提案しています。

その気持ちはわかります。やさしい方なのでしょう。子どものために、子どもが将来つらい思いをしないように、と思いながら、子どもに厳しく接してしまっている親にとって、「もっとやさしく接しても大丈夫ですよ」と、先輩から言葉をかけてもらうことは、大きな支えになるでしょう。

 しかし、揚げ足を取るわけではありませんが、「精一杯」という言葉は適切ではないと私は思います。どこまでやったら精一杯かわからないから、です。

真面目な子どもほど、がんばり屋の子どもほど、どこまでもがんばろうとするでしょう。

 ですから、親も子もラクになる声かけとしては、「そのままで大丈夫」「そのままのあなたが大好き」など、そのままの子どもを受け入れるような言葉がいいと、私は思います。

 

(略)

 

「好きにしたらいいのよ」とか「楽しく生きてくれたらそれでいい」という「願い」も、「要求」となって、子どもに同じような問題を引き起こす可能性があると思います。

本当に「好きにする」のを認めるのなら、何も言わなければいいわけです。

「好きにしたらいい」という言葉には、「あなたは私のために、楽しく生きねばならない」とか「幸せにならねばならない」という要求の一面があり、子どもにとってはやっかいなのです。

楽しく生きたり、好きにするというのは、大人になっていくほど難しいということは、誰もが知っていることです。大人は、生き延びてきた間に、妥協する方法を身につけているので、まあ平気です。

 でも、子どもは、これから現実の壁にぶつかるのです。なので、自由に生きよう、幸せに生きよう、個性的に生きよう、などと思えば思うほど、身動きが取れなくなるでしょう。真面目な子ほど、聞き流せないので、そうなりやすいと思います

 

(略)

 

「だから、自分の子どもには、私の価値観を押しつけたくなかったんです。子どもに伝えたかったのは、どんな生き方をしてもいいんだ、ということです。できれば、型にはまらずに自分に合った生き方を模索しながら、楽しく自分らしく自由に生きてほしいと、そう思って育ててきました」
もう、お気づきかもしれません。

父親の思いには共感できますが、やはり、気づかぬうちに、子どもに対して、生き方を指示してしまっています。

 「型にはまらず、自分に合った生き方をすること」や「楽しく自分らしく自由に生きる」こと。どれ1つとっても、決して簡単なことではありません。

自由に生きている、とは言っても、そのなかにはいろいろな妥協があることを、大人なら知っています。しかし、まだ社会に出ていない子どもには、それはわかりません。型にはまらない生き方をしなさい、と言われても、想像がつかないでしょう。

 良かれと思ってかけている言葉が、知らず知らずのうちに子どもにいろいろなことを要求してしまっているかもしれないことを、親は意識しておくことが大切なのです。

 

田中茂樹(たなか・しげき)氏の思いを田中茂樹氏が聞き取ってまとめられたようです。(追記:←意味不明ですね。すみません)
構成は、編集部の今野良介氏
原文には太字にはなっていません。私が太字にしました。

 

記事の全文「世界に1つだけの花」を願う親が子どもを苦しめてしまう理由

 

 

3.大人の願いと、子どもの受け止め方

 

記事でハッとさせられたのは、次の箇所です。

いずれも、親の何気ない願いや一言が、子どもにとっては大きな要望と受け止められていることに気付きました。

 

 

・子どもは親のことが好きだから、親を喜ばせたいと思うでしょう。親の思いを果たそうと、子どもは背負い込むかもしれません。ちょっと大げさかもしれませんが、子どもの健気さは、大人の想像を超えていることがよくあります。
「好きにしたらいいのよ」とか「楽しく生きてくれたらそれでいい」という「願い」も、「要求」となって、子どもに同じような問題を引き起こす可能性があると思います。
本当に「好きにする」のを認めるのなら、何も言わなければいいわけです。
「好きにしたらいい」という言葉には、「あなたは私のために、楽しく生きねばならない」とか「幸せにならねばならない」という要求の一面があり、子どもにとってはやっかいなのです。

・楽しく生きたり、好きにするというのは、大人になっていくほど難しいということは、誰もが知っていることです。大人は、生き延びてきた間に、妥協する方法を身につけているので、まあ平気です。

・自由に生きている、とは言っても、そのなかにはいろいろな妥協があることを、大人なら知っています。しかし、まだ社会に出ていない子どもには、それはわかりません。型にはまらない生き方をしなさい、と言われても、想像がつかないでしょう。

・良かれと思ってかけている言葉が、知らず知らずのうちに子どもにいろいろなことを要求してしまっているかもしれないことを、親は意識しておくことが大切なのです。

 

4.「人間、ちょぼちょぼ」:コモンヒューマニティー

 

コモンヒューマニティーの発想は、「自分だけが悩んでいるのではない・世界中の人が多かれ少なかれ悩み苦しんでいる」と思いをはせることで自分の悩みが小さく感じられる効果があります。

今回の記事にコモンヒューマニティーを関連付けて考えてみますと、「人間、誰しもちょぼちょぼ」ということだろうと思います。

時々こんなことを聞きます。

「一つのことだけを精一杯しなさい。何年かするとその道のプロになっている」。

しかし、自分の好きなことを大切にして頑張ってみても、必ずひとに勝るわけではありません。

「人間、ちょぼちょぼ」なのです。

 

 

「人間ちょぼちょぼ」で検索してみました。

次の記事が一番上に表示されました。

示唆に富んだ記事でしたので、リンクを貼ります。

 

【ぴいぷる】「人間、誰しもちょぼちょぼ」ライフネット生命創業者・出口治明さん、執着しない生き方 会長を突然退任の真相は… 

 

 

 

5.「365日の紙飛行機」

 

知人に『「どんなときも。」と「世界に一つだけの花」を基にブログを書きます』と申すと、

「365日の紙飛行機」(AKB)を思いだした!

とのこと。

 

 

・「365日の紙飛行機」の歌詞

 

♪ 人生は紙飛行機

♪ 願い乗せて飛んでいくよ

♪ 風の中を力の限り

♪ ただ進むだけ

♪ その距離を競うより

♪ どう飛んだか どのように飛んだのか

♪ それが一番 大切なんだ

 

自分自身が納得する飛び方をしたいものだと思いました。

 

 

こちらは、謎を究明する昭和オジサンのサイト

 

 

6.セルフコンパッションに関する今までの投稿一覧

 

最新ブログ → http://tsunami2013.org/

 

1.怒りとの良い付き合い方:マインドフルネス

2.私が今ここにいる意味と『病者の祈り』:マインドフルネス

3.今を生きる:コモンヒューマニティー・マインドフルネス

4.「棚上げ」という魔法:マインドフルネス

5.母を亡くしました:コモンヒューマニティー・マインドフルネス

6.認知症だった母への罪悪感:セルフカインドネス

7.罪悪感を手放す具体的な方法:セルフカインドネス

8.罪悪感と怒りとは同じものかもしれません:セルフカインドネス

9.悲しみは誰でも持っている。『でんでん虫の悲しみ』(新美南吉):コモンヒューマニティー

10.対話は、理解よりも共感が大切! -書籍と映画を通じて-:マインドフルネス

11.「自己責任論」を「セルフコンパッション」で乗り超える:セルフカインドネス

12.自分の思い込みを知って、楽に生きよう!:マインドフルネス

13.映画「ありがとう、トニ・エルドマン」にみる父と娘:マインドフルネス

14.気持ちを素直に伝える。これがアサーションという権利:マインドフルネス

15.押してもダメなら引いてみな。「逆櫓の構え」:セルフカインドネス

16.コミュニケーション能力が低いのは誰だ?:セルフカインドネス

17.答えないことが答え?:マインドフルネス

18.心を開いて~ZARDの歌詞から思ったこと:コモンヒューマニティー

19.悲しい時は悲しいままに:マインドフルネス

20.「あなたを許す」:セルフカインドネス

21.箱を作る人:マインドフルネス

22.大人の願いと、子どもの受け止め方:コモンヒューマニティー

 

 

 

 

 

 

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