こんにちは。
新緑が目にまぶしい季節です。
お元気にお過ごしでしょうか?
今回は、去年11月の投稿、
『9.悲しみは誰でも持っている。『でんでん虫の悲しみ』(新美南吉):コモンヒューマニティー』
に追記します。
『でんでん虫の悲しみ』から昨年気付いたこと
まずは、【あらすじ】を。
悲しみを抱いたでんでん虫は、自分の悲しみをどうしたらよいのか分かりません。
そこで、知人のでんでん虫を次々に訪ねて、「どうしたら良いのでしょうか?」と問いかけます。
しかし、返ってくる言葉は「あなただけではありません。私の背中も悲しみが詰まっています」の繰り返しです。
そこで、でんでん虫は気付きました。
「悲しみは誰でも持っているのだ。私ばかりではないのだ。私は私の悲しみをこらえて生きなきゃならない」
そして、このでんでん虫は、もう嘆くのを止めたのであります。
(最後の二行は原文をコピーしました)
以下は、この物語を読んだ時の私の気づきです。
私もどうにもならない悲しみがあります。
生きているうちには辛さや悲しみといった困難に必ず出会います。
そして、こらえながら生き続けています。
しかし、このことは私だけではありません。
自分と同じ思いをしている方々がいらっしゃることに気付くことで、
自分の悲しみにとらわれて嘆く度合いが少なくなります。
そして今、気付いたこと
世界では、毎日のように紛争が起こっています。
テロ、さらには戦争に発展することもあります。
一番弱い立場の子どもが飢えに苦しみ時には死傷することがあります。
親御さんが嘆き、悲しみ、怒る姿をテレビで観ます。
親御さんの嘆きを見ながらも、遠くの国の出来事だと感じていました。
『でんでん虫の悲しみ』の物語は、
自分の悲しみを相対化する必要性を読者に伝えるだけではなく、
他人の悲しみに思いをはせることをも伝える物語だと思いました。
こちらは、謎を究明する昭和オジサンのサイト。
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