『おおかみ子どもの雨と雪』で監督・脚本を務めた細田守さんの作品に
2006年上映のアニメ『時をかける少女』があります。
原作は、筒井康隆さんの1967年SF小説『時をかける少女』。
この原作を基に古くは、
1972年のテレビドラマ『タイムトラベラー』、1983年の映画 『時をかける少女』(主演:原田知世、監督:大林宣彦)が制作されました。
弓道部、原田知世さん
映画版『時をかける少女』の主人公は弓道部の高校生。
時に関する謎を巡って、弓を引く原田さんの姿が何度も登場します。
映画では、原田さんが大きく的を外す場面や、射ることすらできない場面があります。
どのような心持で弓を射ればよいのでしょうか?
全日本弓道連盟のサイトには次のことが書かれていました。
弓の世界に敵はいません。いるとしたら、揺らぎ、動揺する自分の心が、敵なのです。
自分と向かい合い、心を養い、常に平常心でいられる心を作ることこそが弓道の本来の目的なのです。
(引用:全日本弓道連盟)
少し難しかったので、「弓道 コツ」で検索してみました。
SPAIAのサイトが端的で分かりやすかったので、引用します。
なぜ動作や力加減が安定しないのか?
これを心技体の「心」から追及すると、集中力の欠如に辿り着く。
つまり、「上手くできるかな」とか「絶対に的中させてやろう」などといった思いが、弓を射るその動作に必要な集中力を妨げているのである。
初心者ほど焦りから心に余裕がなくなり、射型に精神統一しきれない傾向にある。
弓道は失敗を重ねなければ上達しない。結果に囚われず、射型に全神経を集中させよう。
(引用:SPAIA Photo by paul prescott / Shutterstock.com)
「うまくやりたい」という心が集中力を乱す
弓を射るときの心を振り返ってみますと、
「うまくいくかな」「なんとか的を射たい」と強く願っていることに気付きます。
この気持ちが余りにも強いために、姿勢を保つという技がおろそかになっています。
動揺して平常心が欠け、弓を射るための動作に必要な集中力が途切れています。
「落ち着きたい」「集中したい」「無心でありたい」と思えば思うほど、身体の動作が射型からはずれます。
換言するならば、
「よくありたい」「上手くやりたい」という心が、技の邪魔をしているかのようです。
1.心を見ない。
2.技(身体)に精神統一する。
この二つが弓道に必要のようですね。
マインドフルネスの呼吸法も弓と同じです
マインドフルネスでは、「今」「ここ」を重視します。
過去、未来、別の場所、仮定を考えません。
マインドフルネスでは、呼吸を大切にします。
自分の心を落ち着かせたいならば、心を追求しません。
心を棚上げして、呼吸のみに専心します。
そもそも、心をどうにかしたいという執着がありますと、その心が自分を追いかけてきて心乱れるものです。
「今」、「ここ」で呼吸のみに集中します。
鼻から息を吸い、口から息をゆっくりと吐きます。
このとき、口からどんな風に息が外へ出ているかを意識します。
心を落ち着かせるためには、心から離れて息(身体)に集中するというのが何よりの方法です。
弓を射るときも、うまくやりたいという心から離れて技(身体)に集中するという点で、マインドフルネスと同じですね。
こちらは、謎を究明する昭和オジサンのサイト。
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